大阪駅が「まち」になった

5月4日にオープンした「大阪ステイションシティー」は、
そのHPにもあるように、単なる交通結節点の「駅」ではなく、「まち」です。
駅を中心に徒歩圏に大丸や三越伊勢丹、阪急、阪神などの百貨店、
あるいはヨドバシカメラなどの大型家電店などがあり、まさしく「ステイションシティー」です。
写真は駅構内ではありませんが、駅の北と南を結ぶ「時空の広場」です。
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この時空の広場のデザインは、JR九州新幹線の「さくら」や岡山市のLRT「MoMo」などで有名な
水戸岡鋭治さんによるものです。
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巨大な屋根の下で開放感のあるこの広場は、ショッピングや映画などの待ち合わせ、
休憩場所、あるいはボーッと列車を眺めるだけなど、新しい大阪の玄関口の顔として、
これから益々賑わうことでしょう。

個人的には、JR京都駅よりも明るく、開放的で、しかも遊び心があり、かつ洗練されていて、
僅かな時間の散策でしたが、とても好印象を持ちました。
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しかし、これらJR大阪駅や京都駅等、駅を中心にしたコンパクトな商業圏は、
強大な集客力を持つあまり、衛星都市や地方都市の商業を衰退させる可能性もあると思います。

例えば、高槻市はJR新快速で大阪駅や京都駅まで約15分で行くことが出来ます。
これは市内で「ちょっと買い物にセンター街まで」という感覚に近いものがあるかもしれません。
西武や松坂屋にお目当ての商品がない場合は、「ちょっと大阪駅まで行ってみようか?」と、
時間的抵抗は少ないものと思われます。
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大都市駅周辺には、関東系や関西系の有名百貨店や大型電気量販店が林立し、
集客力を争っている様は、一種のパワーゲーム、マネーゲームを呈していると思います。
この限りない競争から高槻市のような衛星都市や地方都市が生き残るためには、
「その街にしかない」魅力個性が大事だと思います。
大阪と京都の中間にあるメリットをどのように活かしていくか、少子高齢社会が加速する中で、
商業・教育・福祉・交通・文化・医療・産業など、
いろいろな立場の人が「まちづくりについて知恵を出し合い、話し合う必要があると思います。