自転車レーン事例(幡ヶ谷:水道道路)

9月21日(火)、22日(水)行われた「第30回交通工学研究発表会」の翌日、
少し足を伸ばして「自転車走行環境整備」の先進事例の一つである
渋谷区幡ヶ谷(京王線幡ヶ谷駅)の「水道道路」に整備された自転車レーンを
見てきましたので、簡単に紹介します。

朝から一時的な豪雨となるあいにくの天候でしたが、小雨の間に写真を撮りました。
昼間(11時頃)ですが、ライトを点けている車もありました。
自転車は傘を差しながら運転している方が多かったです。
(大阪の「さすべえ~」は見かけなかったですね)
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幅1.5mの自転車レーン(ブルーレーン)と歩道(自転車歩行者道)も「自転車通行可」
になっていますね。
これは、「速い自転車は自転車レーン、遅い自転車は自転車歩行者道を走行しなさい」
ということだと思います。
写真右はバス停です。自転車レーンは途切れず連続しています。
バスが停車していたら、バスの後ろで待つか、前後の安全を確認してバスを
追い抜いていくのでしょうね。(バスの後ろで排気ガスまみれで待つのは嫌ですね。。。。)
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交差点では自転車レーンは途切れています。自転車は車と同じように信号が赤の場合、
停止線で止まりましょう。(赤で突っ切る自転車を何台も見かけたが・・・・・)
自転車歩行者道のため、横断歩道手前には「自転車止まれ」のマークがあります。
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自転車レーン設置区間の始まりです。標識により明示されています。
また自転車レーンは「ブルーレーン」のカラー舗装と「自転車専用」という路面標示で
利用者に分かるように示されています。
但し、「自転車専用」レーンですから、車と同じ左側通行になります。
自転車歩行者道内は、双方向可能なので、出来れば自転車レーンには「矢印」の
標示があった方が良いかもしれません。
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交差点手前における、自転車レーンから歩道への導入部の様子です。
大きな交差点においては、車の右折車線等が付加されるため、
自転車の走行空間が無くなることが多く、その処理は悩ましいところです。
この場合、自転車レーンから自転車歩行者道へ誘導しています。
幅は約1.8m(ブロック3個分)で、車道とブロックの段差は0cmです。
但し、ブロックには勾配が付いており(車道と歩道の段差5cm分)、滑り止めが付いています。
またポストコーンが1.8mの開口部前後に設置されています。
なお、車道と歩道の段差全体のすり付けは、植樹幅(約1m)内で行われており、
歩道部分の平坦性は確保されています。
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この自転車レーンから歩道への誘導ですが、個人的には、自転車レーンを20km/hで
走行してきた自転車がこの1.8mの開口部から歩道に無理なく入るとは思えません。
私であれば、車両として自転車はあくまで、そのまま交差点に進入していく
(車の左折に留意しながら)と思います。
その方が歩道を歩く歩行者にとっても安心ですし、車のドライバーにしても常に
自転車を認識しているため、巻き込み等の危険性も少ないと思います。

写真のような誘導だと、歩行者と自転車が突然混在することになり、
歩行者にとっては恐怖を感じるでしょう。
また、車のドライバーから見ても、自転車レーンを走行していた自転車が一瞬歩道に消え、
その自転車が突然、自転車横断帯で再び現れるということになり、巻き込みの危険性は
増すのではないかと思うのですがいかがなものでしょうか。