見習おう仙台市の取り組み

6月2日付けのNIKKEI NETに
「仙台市、道路整備70区間中止へ 人口減で計画見直し」という記事があったので紹介します。

記事によれば、仙台市では整備を計画していた70区間(68.5km)を廃止
財政難や人口減少を踏まえ、公共交通を利用しやすい街づくりに軸足を移すそうです。
「すばらしい」決断だと思います。
今の計画は約40年前に作られ、その整備が完了するには今後80年程かかるそうですから、
「見直し」→「廃止」は当然といえるかもしれませんね。
これからは、今ある既存ストック(既存の道路等のインフラ)をどのようにして活用するか、
その使い方を見直すことから始める必要があるのではないでしょうか。

例えば、高齢者人口が増え、自動車を運転する割合が減るのであれば、車のための道路ではなくて、
バスなどの公共交通や自転車あるいは歩行者のための道路に
空間再配分(例えて言うなら部屋の模様替え)してはいかがでしょうか。

これからの道路は、社会情勢の変化、ニーズの変化に対応していく必要があると思います。
最近では、インターネットなどの通信販売による宅配車や、介護や送迎による小型バス・タクシーなど、
自家用車とは違う商用車が増えているように思われます。
また、車と歩行者や自転車だけではなく、電動車椅子や電動アシスト自転車、
原動機付き自転車など動力による中速の移動手段が今後増えると思われます。
話題になったセグウェイなどもそうですよね。

これら商用車の駐停車スペース中速移動手段の走行車線などを限られた道路空間の中に
作り出していくことを考えなくてはいけないと思います。
そのためには、仙台市が取り組もうとしている「道路整備」から
「まちづくり」への転換という発想が必要になると思います。