名古屋の自転車道

名古屋の国道19号における自転車道(自転車通行帯)を紹介します。
これは、平成20年7月に整備されたものです。
国土交通省名古屋国道事務所HPの記者発表でも大きく取り上げられています。
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歩道の中で歩行者通行帯と自転車通行帯が境界ブロックや防護柵等で分離され、
舗装材・色でも区別されています。
また、標識や路面標示でも歩行者と自転車が通行する空間が区分されていることを知らせています。

しかし、下写真にあるように防護柵とカラーコーンがあるため、
直進できず「クッ」と曲がらなければなりません。
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このため、右下写真にあるように、狭い防護柵の間を通ったり、
横断歩道からそのまま真っ直ぐに歩行者通行帯を走る自転車が多く見られました。
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また、自転車が自転車通行帯を走らない理由の一つとして考えられるのが、
設置された駐輪場からはみだした自転車です。
また、それを阻止しようと設置されたカラーコーンです。(下写真)
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また、バス停部では、それまで区分されていた歩行者通行帯と自転車通行帯が「混在」してしまいます。
右下写真は交差点の「混在」空間から歩行者通行帯と自転車通行帯へと分離され様子です。
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しかし、十数メートル進むとバス停があるため、また歩行者通行帯と自転車通行帯が「混在」させられます。
自転車は入ったり出たりしなければなりません。(真っ直ぐ進みた~~~い!!!)
しかもこの「混在空間」において自転車は「徐行」、つまり歩行者と同程度のスピード(4km/h)で走行するか、
自転車を押して歩かなければなりません。
(ドイツでは、自転車を押して歩道を通る人や、歩行者を決して追い抜かない自転車の方をよく見かけました)
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やはり交差点(横断歩道のある)やバス停などで、自転車走行空間(通行帯)が途切れることが、
「自転車が自転車通行帯」を通らない大きな一つの要因と考えます。
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事実、下写真のように主道路側に横断歩道が無い場合は、
曲がりなりにも自転車走行空間(通行帯)は連続するため、
比較的、自転車通行帯を通っていることに気づきました。
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「連続性」「十分な幅員」「標識や路面標示」「矢印による誘導」「舗装材の色や材質」というハード整備はもちろん、
自転車利用者及び車運転手等への交通ルールをどのように認識させるか、そして守らせるか、
という教育システムが重要だと思います。
自転車は年齢や体力などによりその使い方や行動範囲が違いますので、
例えば小学生だけではなく、中学や高校生などへの交通ルールの講習や
主婦あるいは高齢者など買い物利用中心の利用者に対する講習など、
自動車運転手においても「自転車は車道を走る軽車両である」など、
対象者別の講習等が必要かもしれません。