岐阜市で見かけたスムース歩道

岐阜市で見かけたスムース歩道について紹介します。
このスムース歩道は、交差点などにおいて、歩道と車道の間で段差があったり、
勾配(スロープ)があったりして、平坦性が確保されておらず車椅子やベビーカーなどが
快適に通行できない場所に設置すると、とても効果があります。
構造的には、歩道と歩道の面を連続させるように、車道部(下写真の青い部分)を少し盛り上げてあげるのです。
すると5cm程、元の車道面から高くなるので、5~10%の勾配(スロープ)ですり付けるという構造です。
(下写真の少し黒が濃い舗装部分)
写真は、2003年に行われた岐阜市の社会実験の様子です。
(岐阜市は社会実験が盛んですね。そこで検証し、実際に整備されていることが多いようです)
031101社会実験スムース

完成したスムース歩道です。(撮影は2006年)
あまり違和感が無く、何気なく通過してしまいそうですが、
茶系のインターロッキングも目立つため、横断歩道を認識しやすく、
またその部分がかまぼこ状に少し盛り上がっているので、速度抑制にも役立っているみたいです。
060522スムース歩道整備1

従道路(主道路に対して交差する細街路など)から見てみると、横断歩道が目立ちます。
交差点であることを認識しやすく、「歩行者などに注意しよう」という気になりますよね。
停止線付近の舗装の色が濃いですね。この辺から緩い勾配(スロープ)ですり付けていますね。
060522スムース歩道整備2

かまぼこ状に盛り上がったため、車の底をするのでは?という不安もあろうかと思いますが、
普通の車であれば何ら問題はなさそうです。
060522スムース歩道整3

このスムース歩道は、歩道の平坦性を向上させ、車椅子やベビーカーなどが安心して安全に横断歩道を渡ることが出来るだけではなく、車の速度抑制にもつながる一石二鳥の効果があります。
国や地方自治体が進める歩道などのバリアフリー整備事業のマニュアルでもある「道路の移動等円滑化整備ガイドライン」にも記されており、もっと積極的に取り入れられてもいいのではと思います。